山口県下松市に佇む閼伽井坊多宝塔は、室町時代中期から後期に建てられたと推定される、歴史的建造物です。
その美しい姿は、国の重要文化財にも指定され、多くの人々を魅了しています。
建築美を堪能する
花岡八幡宮の境内に建つこの塔は、二重塔と呼ばれる構造で、下層は方形、上層は円形という、独特な形をしています。
屋根は柿葺で、軒先が大きく反り返っているのが特徴です。
細部まで丁寧に作られた木組みは、繊細さと力強さを兼ね備え、見る者を圧倒します。
歴史を紐解く
閼伽井坊多宝塔は、藤原鎌足が創設したとされる日本十六塔の一つと伝えられています。
現在の塔は室町時代末期の建築と推定され、江戸時代中期には大規模な修理が行われた記録が残っています。
長い歴史の中で、幾度となく修復を重ねながら、現代までその美しい姿を保ち続けています。
閼伽井坊とは?
閼伽井坊多宝塔が建つ閼伽井坊は、かつて花岡八幡宮の社坊九か寺の一つでした。
現在は真言宗御室派の寺院となり、山号を華岳山といいます。
「閼伽(あか)」とは、仏様に供える清浄な水のこと。
閼伽井坊には、かつて八幡宮や殿様に献上されていたという閼伽水が湧き出ています。
基本情報
項目 | 内容 |
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名称 | 閼伽井坊多宝塔 |
所在地 | 山口県下松市花岡戎町398 |
アクセス | JR岩徳線周防花岡駅から徒歩約10分 JR下松駅から防長バス「宮ノ前」下車後、徒歩約15分 徳山東ICから車で約10分 |
駐車場 | 閼伽井坊または花岡八幡宮の駐車場を利用 |
まとめ
閼伽井坊多宝塔は、歴史と文化、そして建築美が調和した、魅力的なスポットです。
下松市を訪れた際には、ぜひ足を運んで、その美しさを体感してみてください。