下関市豊浦町厚母にある安養寺に安置されている厚母大仏は、藤原末期の作とされる木造阿弥陀如来坐像です。像高296.1cmのいわゆる丈六仏で、近郷では「厚母の大仏」「安養寺の黒仏」と称されています。
歴史と信仰が息づく厚母大仏:国宝に指定された藤原末期の傑作
厚母大仏は、かつて長門国分寺の奥の院にあったとされ、坂上田村麻呂の祈念によって建立されたという伝承があります。像内には「田村将軍祷念佛」の墨書銘文があり、その歴史を裏付けるものとなっています。
長門国分寺の奥の院に安置された大仏:坂上田村麻呂の祈念による建立か
長門国分寺は、聖武天皇の時代に建立された国分寺の一つです。厚母大仏は、その奥の院に安置されていたと考えられています。
時代を超えて受け継がれる厚母大仏:戦火を乗り越え、現代に蘇る
厚母大仏は、長い歴史の中で戦火に遭いながらも、現在までその姿を留めています。昭和4年には国宝に指定され、平成14年には新たに大仏殿が建立されました。
見どころ満載の厚母大仏:堂々とした姿と美しい細部装飾
厚母大仏は、藤原末期の仏像の特徴をよく表しています。堂々とした姿と美しい細部装飾は、見る者を圧倒します。
アクセス情報:
- 公共交通機関:JR山陰本線梅ヶ峠駅からバス2分「厚母」下車、徒歩3分
- 車:下関I.Cから車で29分
- 徒歩:JR山陰本線梅ヶ峠駅から徒歩15分
問い合わせ:
- 安養寺:083-772-1611