山陽小野田市を流れる厚狭川に、ひっそりと佇む「寝太郎堰」。この堰には、地域の人々に古くから親しまれている「寝太郎伝説」が深く関わっています。今回は、寝太郎堰と、その背後に広がる物語をご紹介します。
寝太郎伝説ってどんなお話?
昔々、厚狭の里に、寝てばかりいる怠け者の若者「寝太郎」がいました。しかし、彼はただ怠けていたわけではありません。三年三月もの間、村のために何ができるかを考え続けていたのです。
そしてある日、寝太郎は佐渡金山へと旅立ちます。そこで、彼は金鉱で働く人々の履き古した草鞋を、新しい草鞋と交換して集めました。村に戻った寝太郎は、草鞋を洗うと、なんと中から砂金が出てきたのです!
寝太郎は、手に入れた砂金で厚狭川に堰を築き、水路を建設しました。それまで荒れ地だった土地は、豊かな田畑へと生まれ変わり、人々は寝太郎に感謝しました。
寝太郎堰(大井手)
寝太郎伝説に登場する堰は、実際に厚狭川に存在し、「寝太郎堰」または「大井手」と呼ばれています。約300年前に築造され、厚狭川の水を堰き止め、周辺の田畑を潤してきました。
現在の堰は、1963年にコンクリート造で改修されたものです。農業用水の確保だけでなく、洪水から市街地を守る役割も担っています。
寝太郎堰周辺のスポット
- 寝太郎公園: 堰の近くにある公園。遊具や広場があり、家族連れで楽しめます。
- 砂金の公園: 寝太郎伝説にちなんで名付けられた公園。
- 沓古墳: 寝太郎堰から少し上流にある古墳。
基本情報
項目 | 内容 |
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名称 | 寝太郎堰(大井手) |
所在地 | 山口県山陽小野田市厚狭川 |
アクセス | JR厚狭駅から徒歩約20分 |
まとめ
寝太郎堰は、寝太郎伝説と共に、地域の歴史と文化を伝えるシンボルです。山陽小野田市を訪れた際は、ぜひ寝太郎堰に立ち寄り、伝説に思いを馳せてみてはいかがでしょうか。