
山陽小野田市に残る「徳利窯」。明治時代にセメントを焼成するために使われた、巨大な窯です。その名の通り、徳利のような形をしているのが特徴です。今回は、近代日本の産業遺産である徳利窯についてご紹介します。
徳利窯ってどんな窯?
徳利窯は、セメントの原料となる「クリンカ」を焼成するための窯です。下部が膨らみ、上部が細くなった独特の形状をしています。これは、煙突の役割を果たし、効率的な燃焼を促すための工夫です。
徳利窯の歴史
- 明治初期に誕生: 徳利窯は、明治初期に、イギリスから導入された技術を基に、日本で独自に開発されました。
- セメント産業の発展を支える: 徳利窯は、セメントの大量生産を可能にし、日本の近代化に大きく貢献しました。
- 役目を終えた現在: 現在では、セメントの製造方法が変わり、徳利窯は使われていません。しかし、産業遺産として、その歴史的価値が見直されています。
山陽小野田市の徳利窯
山陽小野田市にある旧小野田セメントの徳利窯は、現存する唯一のセメント焼成用竪窯として、国の重要文化財に指定されています。明治16年(1883年)に建造された最初のセメント焼成用の竪窯の一つで、最盛期には12基もの窯が稼働していました。
徳利窯の見学について
- 徳利窯は、外観を見学することができます。
- 周辺には、セメント産業の歴史を学べる「セメント資料館」もあります。
基本情報
項目 | 内容 |
---|---|
名称 | 旧小野田セメント徳利窯 |
住所 | 山口県山陽小野田市大字小野田 |
アクセス | JR小野田駅から徒歩約20分 |
見学 | 外観のみ見学可能 |
まとめ
徳利窯は、日本の近代化を支えた、重要な産業遺産です。山陽小野田市を訪れた際は、ぜひ徳利窯を見学し、歴史の重みを感じてみてください。